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フリーライター木村嘉代子のブログです。日々感じたことを綴っています。Copyright(C)2005-2018 Kayoko Kimura
by k_nikoniko


パリで永眠した友人へ

今日は、友人の偲ぶ会だった。
Sさんの訃報は、9月末に突然届いた。
病を患っていたのだが、命にかかわる病気ではなかったので、まさかこんな悲しい知らせを受け取るなどと思ってもみなかった。
最後にSさんと会ったのは、今年の7月。
入院先の病院を訪ね、その翌週、退院したので自宅におじゃました。
彼女はいつもと変わらず、フランス人の夫と台所に立ち、食事の用意をしていた。
その日の昼食の光景は、絵に描いたような“幸せ”そのものだった。
太陽の光が明るくふりそそぐ居間で、料理がいっぱいに並んだ食卓を囲み、Sさん夫婦、Sさんの舅さんと会食した。
楽しく、穏やかで、幸福感に満ちたひとときだった。
そして、これが最後になってしまった。
今でもまだ、その現実を受け止められないでいる。
Sさんは、札幌オリンピックのときに知り合ったオランダ人に招かれてヨーロッパへ行き、パリでフランス語を修得し、帰国する直前に夫となる男性と知り合い、そのまま30年以上パリで生きた女性だ。
外国暮らしをするうちに変わってしまう日本人は多いが、Sさんはとても自然だった。
いい面も悪い面も知ったうえでフランスを愛し、それよりなにより、日本、北海道を愛しつづけた人だと思う。
13年ほど前に知り合って以来、Sさんはいつも私に優しい言葉をかけ、励ましつづけてくれた。
なのに、お礼もできないうちに、彼女はこの世を去ってしまった。
それが悔しく、切ない。
でも、Sさんはこう言うかもしれない。
C’est la vie, et la vie continue.(これが人生、そして、人生は続く)
by k_nikoniko | 2007-11-11 21:59 | ひとりごと
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