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イギリスのテロ再び(2006年)

2006年7月6日のフランス・リベラシオン紙で、「リーズの幽霊」と題して、前年のロンドン地下鉄テロの犯人二人の出身地リーズを取材した記事が掲載されました。

リーズのイスラム・コミュニティの人々は記者の質問には多くを語らなかったそうです。
あの事件を“忘れたい”というのが市民の心情です。


記事によると


街はやっと平静さを取り戻していた。犯人たちが通っていた本屋は閉店。
ひとりの犯人の父親は、経営していたフィッシュ&チップス屋は所有者が代わっていた。この父親は4軒の家を賃貸していたのですが、今では借り手がいない。
もうひとりの犯人は教師。彼の生徒だった男性は、「先生は人の面倒をよくみたし、泥棒を捕まえ、とても優しい人だった」と答えた。服装も普通で、テレビの映像でケフィエ(かぶりもの)を身につけた姿を見ても、彼だとわからなかったという。
リーズ市長は、「我々はアイルランド人も、インド洋諸島の人々も、中国人も、パキスタン人も、ポーランド人も、誰でもここに暮らすことを歓迎する。これらの人々は、リーズを豊かにしているのだから」と語っている。「スケープゴートと名指して、このハーモニーを壊すことはしたくない。昨年の出来事と、リーズのイスラム・コミュニティは何の係わり合いもない。犯人たちがゲットーで生活する哀れな移民として紹介するのは、全く間違っている。彼らは裕福な家庭の出身だ」
さまざまな人種が排他的に暮らす他の町と違い、リーズは交流が盛んなほうだ。それでも、学校などでは、白人と有色人種とのケンカがときどき問題になる。
パキスタン系の名前を持つ若者は、「爆弾を持ってないかい?」とからかわれる。彼は犯人のひとりと知り合いだったといい、イラクへのイギリス軍駐留について触れながら、「イラクでイギリス軍が10人殺したというとき、イギリスでは両方の側に対して胸が痛む。犯人たちはたぶん、この国を攻撃するためには、罪のない人々も殺すという覚悟ができていたのだと思う」と語った。
テロ後、リーズでは何度も会合を開き、コミュニティのあり方を議論しあっている。


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by k_nikoniko | 2006-08-11 15:22 | イギリス
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