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ガザからのメール(2/3)

母は、イスラエルがアスダア・メディア・シティを爆撃したと言った。ここは、ハンユニスの端に位置する、旧イスラエル入植地に新しくできた娯楽エリアだ。5歳の甥アルスラン(Arslan)はとてもおびえていた。他の子供同様アルスランは、この場所が気に入っている。なぜなら、釣堀、小さな動物園、小さな遊び場、レストランがあるからだ。彼は激しく泣いた。私は彼に何の約束もしてあげることができない。「もっと美しいほかの場所を見つけてあげるよ」なんて。

子供たちが眠ったのを確認し、彼らを2階のベッドに連れて行った。すこしは安心することができるだろう。

一晩中、私は眠ることができなかった。爆撃の音を聞きながら、友人や家族に電話をし、彼らが無事であることを確認し、テレビを観る電気がないのでラジオを聴き、子供たちを外に連れて行った自分の愚かさをのろっていた。自分が鈍感なのかわからない。もしくはイスラエルが、世界が鈍感なのか!!! 子供たちを外に連れて行くなんて賢いとはいえないのか。もちろん、そうだろう。でも、ガザでなかったら。この時期でなかったら。他のときであっても。

2008年12月28日
朝、ワエルが起きてきて、腫れている指を私に見せた。「見て。爆撃と空爆でこんなになっちゃった!」
「いつ?」私は聞いた。
「昨日の夜、僕が寝ているときに、攻撃されたんだ」
「ウソつき」私は言った。
彼は笑いながら言った。「おばさんもウソつき」!!!

2008年12月31日
昨夜、ガザのTel Al-Hawaに住んでいる友人ワファ(Wafa)の安否を尋ねようと電話をした。彼女は元気で“ラッキー”な家族である。彼女はそう自分で言った。というのも、ガザで最初の爆撃がはじまった土曜日、彼女はアパートの掃除と模様替えをしようと、すべてのドアと窓を開けていた。それで、窓もドアも何一つ壊れなかった。近所の人たちは窓もドアも壊れ、今は彼女のアパートの2階に避難している。

ワファは、午後7時過ぎ、近所の人全員が彼女のアパートに集まり、一部屋に男性、別の部屋に女性といったぐあいにいる。電話を通して、子供のなき声と不安そうな音が聞こえた。

「娘のミラが怖がっているの」ワファは言った。「娘を覚えてるでしょ?」

「娘を外に連れて行ってガザの現実を見せたら、恐怖が少しおさまるかと思ったの。だって、私たちはみんな同じ状況で生きているのだし、他の人たちより自分たちのほうがましだと思ってたから。だから、娘を近所に散歩に連れて行ったの。そうしなければよかったのに」

「私は自分が目にしたものを見たとき、恐怖が襲ってきたのを感じたわ」 ワファは説明した。「娘を目隠しして、走って家に戻ったの。彼女をアパートの外に連れて行ったことをのろったわ。でも、1日もしないうちに、ガザがゴーストシティになるなんて、想像もしていなかった。この近辺は跡形もなく、あなたが見てもどこだかわからないでしょう」

ワファはヒステリックに付け加えた。「マジダ、わかる? 私たちはみんな無事よ。本当に。ただひとつの問題は、爆撃のあった日から電気がまったく使えなくなったこと。それ以来、パン生地を作り、近所のビルに住む人のところに持っていって焼いてもらうの。彼らは自家発電気をもっているのよ。幸いなことに!」

「正直言って、パンや寒さや、建物とかすべてのことは、今の私たちにとってさほど問題ではないのよ」 ワファは言った。「本当の問題は、ビルのまん前に不発弾ロケットがころがっていることなの」
「なんのロケット?」
「F16のロケット。私たちは何人かの人を呼んだんだけど、誰も何もできないの。そこに近づいたら爆発するんじゃないかって、みんな恐れているの」
「ということは、それはまだビルのまん前にあるの?」
「いいえ。今はまん前にはないわ。シヴィル・ディフェンスがやってきて、その周りにロープを巻いて、道路のほうに動かしたの」
「子供や誰かが怪我をしないようにって、ロケットの上にに砂をかけていたわ」
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by k_nikoniko | 2013-08-12 08:38 | 掲載記事(2000~2010)
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