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元原発作業員が労災認定を求めて提訴

今日発売の『週刊金曜日』のアンテナ欄に、「札幌の元原発作業員が労災認定を求めて提訴」の記事を書きました。

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by k_nikoniko | 2017-03-10 11:47 | 掲載記事(2011~)

女性除染作業員の取材追記(1)

3月11日発売『週刊女性』で女性除染作業員を取材した際、記事にできなかったことを書いていきます。

「除染作業員のなかに、女性もいますよ」と聞いたのは、今年はじめ。
除染作業がどのように行われているか。その時点ではまったくわからなかった。
私が最後に福島へ行ったのは、2012年9月。福島市内の町中で見かけることはなかった。
そのころすでに、除染事業はスタートしており、飯館村に行ったときには除染作業をしているのを見たぐらい。

福島市の友人に聞いたら、「若い女性が働いていて、『え!』って驚いたことがある」との返事。
被ばく労働に詳しい方からは、「ハローワークでも募集してるし、求人サイトを見てください」と言われる。
ハローワークの求人情報で「福島 建設業」を検索してみると、「作業員」の職種で「除染作業員」の募集があった。
グーグルなどで、「福島 除染」のキーワードを入れると、数百の除染作業員募集にヒットする。
除染作業員の求人広告には、「素人でも大丈夫」「簡単な作業です」「高収入」と、目を引くキャッチが並ぶ。
特別な資格が必要なわけでもなく、日給10000円以上の魅力的な賃金。
就職難のこのご時世、軽々しく飛びついても不思議ではない。
「軽作業なので女性にもできます」「女性も活躍中」と女性を募集する業者も。
年齢の下限は18歳。
将来子どもを産むかもしれない女性たちも、何の制限もなく除染の仕事に就くことができる。
「18歳以上」とあるが、男性であっても、10~20代、30代の若者が、被ばく労働をしていいのか疑問だ。


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by k_nikoniko | 2014-03-22 13:41 | 原発・核

原発労働者は北海道と沖縄出身者が多いらしい

やっと始動。
昨日、札幌市で開催された本田雅和さんの講演会に行ってきました。
原発労働者の出身地で多いのは、「北海道と沖縄」とのお話。
原発事故による現地の学校の状況が、「アフガニスタンなどの子どもたちと、別の意味で同じ」という。胸が痛む。

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講演会会場で、イラクの子どもたちを支援するチョコレートを購入。
イラクにも、劣化ウラン弾の放射能の原因と思われる病気で苦しむ子どもたちがたくさんいる。
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by k_nikoniko | 2014-01-06 17:05 | 原発・核

フランスの脱線事故と放射性物質の輸送

フランスでは、放射性物質を国有鉄道で輸送している。
放射性物質を積んだ列車が事故を起こせば、原発のない場所がたちまち、チェルノブイリや福島第一のようになる。
いつどのルートで輸送されるのか、鉄道職員は直前まで知らされないそうだ。
被ばくも問題になっている。
鉄道職員の怒りはこちらで。

フランスの原子力から考える<放射性物質の輸送・放射性廃棄物>
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by k_nikoniko | 2013-07-14 08:22 | 原発・核

イラクの元小児白血病患者ザイナブさんの記事掲載のお知らせ

小児白血病を克服したイラン女性、ザイナブさんの記事が、『週刊金曜日』11月2日号の「『金曜日』であいましょう」に掲載されました。
遅いお知らせですが。

ブログの関連記事はこちら
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by k_nikoniko | 2012-11-23 22:44 | 掲載記事(2011~)

保養と移動教室の拡充を求める院内集会と市民会議

10月19日、「復興予算を被災者へ! 福島の子どもたちに笑顔を -保養と移動教室の拡充を求める院内集会-」が、参議院議員会館で行われました。

まず、伊達市で取り組んでいる移動教室が紹介されました。
こうした移動教室の申し入れは、広島などからかなり早い段階にされていたのですが、なかなか進んでいないようです。
いただいた資料によると、伊達市内の21の小学校のうち、参加校は9校。受け入れ人数の制限もあり、大規模校は対象外だったとのこと。

つづいて、福島からの参加者が報告し、郡山市立中学校3年生の横田優(すぐる)さんが、次のように訴えました。

3.11以降、原発事故が起きて、生活がガラッと変わったのですが、変わった生活の中で、自分たちが
いままでどおりの生活をしようとしてもできない。そんな現状というのは、とてもストレスというか不安というか。
日々抱えているストレスを少しでもなくすために、移動教室であったり、保養プログラムが充実していったらと思います。
僕も去年、今年と2年続けて北海道に保養プログラムに参加させていただきました。北海道ではマスクをつけずに、当たり前の生活をしますし、草原に大の字に寝転んだりもできました。放射能のストレスを感じずに過ごしたというのは、自分のなかでも大きかった。
自分の経験をふまえると、ストレスから、福島から逃げる、というのは、僕も含めて、福島の子どもたちに本当に必要であり、大切であるんじゃないかな、と思います。
それが平等に与えられているか、というと、そういうわけでもなく、ひとりひとり情報の入手経路が違い、新聞からだけ、携帯からだけしか情報を手に入れられない、というように格差が生まれると思います。
その格差を少しでも埋めるには、行政の協力が必要だと思います。時間を公平に与えるのは、行政の協力があってこそ、と僕は考えていて、福島県の子ども全員を救う、守るためには、行政の協力がなくてはならないんじゃないかな、と思っています。
子どもたちの負担も少なく、のびのびと生活していくためには、学校単位での移動教室というのが、重要になっていくのではないかと思います。
これからも、保養プログラムが継続されて、移動教室が、伊達市だけでなく、浜通り、中通り、そして会津地方、県内全域で実施されることが、福島の未来、しいては日本の未来につながっていくのではないかと思います。ぜひ、そういった面を考えていただければ、というのが、福島の中学生から、子どもからの声です。

集会に引き続き、被災者支援法の中身を考える市民会議が、ワークショップ形式で行われました。
私が参加したグループでは、避難での支援のなかで必要なこと、として、「国民の理解」「交通費」「教育」「保養」などについて、意見を出し合いました。
いろいろ話しているうちに、あまりにも問題が大きすぎて、どこからどうはじめていいのか…、といまさらながらの印象です。
1年半以上がたち、問題は広がるばかりです。
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by k_nikoniko | 2012-10-23 11:18 | 原発・核

イラク人医師らの報告会 in 福島

イベントのお知らせ

イラクから 福島へ
~ イラク人医師 フサーム・サリッヒ氏によるイラクの現実の報告会 ~

この度イラクから、子どもたちを診察してこられた医師をお招きすることになりました。
フサーム医師はイラクの小児白血病専門医で、現在イラクのバスラにある子ども専門病院で子どもたちの治療に当たっています。  
また、フサーム医師の元患者さんで、白血病から回復したイラク女性ザイナブさんも福島に来てくださることになりました。今はバスラ子ども専門病院で、子どもたちに勉強を教えています。
 
イラクは、アメリカ軍が1991年、2003年以降の攻撃で使用した劣化ウラン弾による被曝が深刻な状況になっています。現地では線量計も医療機器も十分ではありません。放射能の知識のない住民も
多いそうです。
フサームさんとザイナブさんのお話しを伺って放射性被害(被曝)について共に考えていきませんか。多くの皆さんのご参加をお待ちしています。
                    
*セイブ・ザ・イラクチルドレン広島より、代表の大江厚子さん、通訳の中島健さんも同行されます。

◆日 時 : 2012年9月7日(金)18:30~20:30
◆場 所 : チェンバおおまち 3階 会議室
  福島市大町4-15  TEL 024-526-4533
◆ 参加費 :  500円 
◆ お問い合わせ:高橋(070-5095-3329)子どもを放射能から守る福島ネットワーク

★同じチェンバ大町三階の交流広場にてイラクのパネル展を開催します。是非ご覧ください。
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by k_nikoniko | 2012-08-23 11:21 | 戦争

フランスの原発の被ばく事故申請のあいまいさ

フランスのメディアパルトが2011年6月15日、原発事故で労災申請をしなかった企業の記事を掲載しました。

2007年11月、53歳の溶接工ドミニク・サンソンは、フランス電力公社の巨大原発施設パリュエル原発の配管蛇口を交換していたときに被ばく。しかし、その労災申請はされなかった。パリュエル原発を管轄するオート=ノルマンディー地方労働監督が、事業主に対し、労災申請を怠ったとして告訴した。事業主は、GDFスエズ(フランスガス公社とスエズが合併)の子会社で、下請け会社の工業保守管理専門企業アンデル(Endel)。
公判は6月16日(木)、ローアンの司法裁判所で開廷。下請けの健康衛生管理の欠如が問われる訴訟は、フランスの全原発にかかわる問題として注目されている。

フランスも日本も、労働者をとりまく状況は同じです。

記事はこのような内容(全訳ではありません)。

2007年11月6日、アンデルの社員サンソン氏は、パリュエル原発の原子炉建屋で配管の蛇口を溶接していた。放射線粒子吸収装置で放射線防護をしていたが、突然、コンセントが抜けて電源が切れた。再びコンセントを入れたが、数秒間の間にドミニク・サンソンは被ばくした。原発施設内でコンセントの場所を見つけるのは容易ではなかったという。「原子炉建屋内は迷路のようで、人であふれ、誰が何をやっているかを見たりしない」と彼は説明する。
施設から出ようと最初の測定器を通ったとき、放射性物質が付着していることを示すアラームが鳴った。彼は外に出ることができず、そこで服を脱ぎ、顔や髪の毛についた放射性物質の存在を調べる2つ目の測定器を通った。彼は看護師に連れていかれ、洗剤とシャンプーで除染。しかし、ボディカウンターで調べたところ、器官から放射性同位元素のコバルト58と60が検知された、と言われた。

一緒に作業していた配管工の同僚も被ばくした。「被ばくはたいしたことはない、限度量を下回っている、と言われたが、実際には安心できなかった。タバコを吸わない同僚は肺ガンを発症した」 ローアンの司法裁判所で、彼は説明した。

二人の社員が被ばくしたが、48時間たっても、アンデルは社会保険を受けるための労災申請をしなかった。激怒したドミニク・サンソンは個人的に労働監督官への告発に踏み切った。2009年10月、アンデルは申請を怠ったとして、135ユーロの罰金を命じられたが、この罰金命令を拒否したため、ローアンの司法裁判所で再び訴訟となった。

メディアパールが広報責任者と連絡とったところ、アンデル側としては、「事故のときに肉体的被害がなければ、労災とはいえない」と言う。弁解として、ドミニク・サンソンの上司でアンデルの支店パトリック・ソーサイ所長は、「今日まで、この種の事故は労災申請の対象になったことがない」と説明した。

検察官は、「この事故が申請されないのは常識がはずれている。これは危険な状況での本質的な事故である」と言う。判決は次の9月29日に言い渡される。

被ばくは特に、原発施設内で起きる。労働組合はたびたび、フランスの大部分の原発を運営しているフランス電力公社の経営陣に被ばくについて告発していた。メディアパールが入手した2008年の内部資料によると、フランス電力公社は原発の幹部に、外部被ばくを医療保険の事故として申請しないよう求めている。内部被ばくの疑いがある場合や、被ばく量が基準以下である外部被ばくも同様だ。

放射性物質が付着した汚染は、放射線にさらされる被ばくとは区別される。フランス電力公社では、内部被ばくと推定されたものだけに治療がほどこされる。同じく、基準値を超えた線量による外部被ばくは、「たいしたことのない事故」として申請されなければならない。労災申請は単に、原発で「医師か外部の病院で治療を受けたか」にある。
フランス電力公社の資料では、汚染の存在や外部被ばくには言及しておらず、それらは突発しないかのようである。

しかし、原発の下請けに詳しい社会学者のアニー・テボー=モニィによると、「外部および内部被ばくは、労災として考えなければならない。それは肉体的被害である。放射性物質は体内に入り、細胞にまでいたる。この物体が変質し、発がん性物質とともに器官に沈着する」と言う。低量被ばくであっても、ガンや心臓血管の病気、生殖器の損傷などの危険性を引き起こす。研究者たちは長年警告しており、最近でも、ルモンド紙に掲載された議論で、原子力エネルギーを有する国では「放射線汚染が絶え間なく広がって」おり、「放射線汚染は油断できない」とある。

メディアパールが公開したフランス電力公社の内部資料で明らかになった事実は、原子炉と核燃料を製造しているアレバとの地位の「分かち合い」を重視している点である。この2つのフランスの巨大原子力企業は、被ばく問題について互いに相談しあっているのだ。

特筆すべきは、金属鉱業団体との情報交換である。経営者たちの集まりである金属鉱業団体は、アスペクトの騒動でも当事者のひとつだった。危険を知りながらも、何10年もの間、社員の身にアスベストをさらさせたままにしていたのである。


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by k_nikoniko | 2011-07-21 14:54 | 原発・核

放射線の影響を少なくする食事

放射線の影響を少しでも減らす食事について、海外のサイトでも紹介されています。
基本になっているのは、長崎の聖フランシスコ病院で被ばく患者の治療にあたった秋月辰一郎医師の著書。
1980年にイギリスで出版された「Nagasaki 1945」です。
玄米、味噌、たまり醤油、ワカメ・コンブ他の海藻、カボチャ、海塩を食べてもらい、砂糖やお菓子を避けた結果、多くの患者が助かったそうです。

「Diet for the Atomic Age」は、低レベルの放射能を毎日受けている核時代に生きる現代人の食事について、栄養士のSara Shannonが書いた本(絶版)。
科学的なデータを集めて分析し、放射能から身を守る日常生活の食事を紹介しています。
最適な食品は、精製していない穀類、生野菜、豆類、海藻、味噌、テンペ、豆腐、ナッツ、種。
避けたほうがいいのは、肉、脂肪、砂糖、精製もしくは加工した食品。
最適な食品を摂取することで、放射能やその他の汚染に抵抗できる高エネルギー細胞を作り出すとのこと。

1日の献立ガイド
精製していない穀類、麺類、パスタ……45~50%
野菜(葉野菜、キャベツ類、黄野菜)……20~30%
豆類(レンズ豆、ヒヨコ豆、テンペ、豆腐など)……5%
海藻……5%
種とナッツ……5%以下
白身魚……5%以下
季節の果物……5%以下

フランスの医学系サイト「MEDECIN direct」の3月23日の記事「放射線を防護する食べ物は?」では、次のように説明しています。(一部抜粋)

3つの基本
選択吸収:体内が有益なミネラルですでに飽和状態であれば、放射性鉱物はより少なく吸収する
キレート:食品のなかには、放射性物質を組織から取り除き、器官から排泄するものがある
からだの抗酸化・抗酵素のレベルを高くキープし、免疫力を向上させる

選択吸収はどうしていいのか?
・pHバランスをややアルカリ性気味の中性が、放射線への抵抗力が高いとの研究結果がでている。pHバランスを保つ(酸性になりすぎない)ために、有益なミネラル(カルシウムやマグネシウム)を体内にためておくのがよい。
・特に砂糖を控え、肉やソーセージを減らす。

そのためには、どのようなミネラルがいいですか?
カルシウムは、ストロンチウム90、ストロンチウム58、バリウム140、ラジウムに取って代わり、骨を守る。
カリウムは、セシウム137・134、カリウム42に取って代わり、筋肉、腎臓、肝臓、生殖器を守る。
ヨウ素は、ヨウ素131に取って代わり、甲状腺や生殖腺を守る。
鉄は、プルトニウム238・239、鉄238・239に取って代わり、肺、肝臓、生殖腺を守る。
亜鉛は、亜鉛65に取って代わり、骨と生殖腺を守る。
ビタミンB12は、コバルト60を防ぎ、肝臓と生殖器を守る。
イオウは、イオウ135に効果があり、皮膚を守る。
こうしたミネラルが豊富に含む食品を摂取するのは、放射線防護をするうえで必要となる。

キレート食品は何がありますか?
アルギン酸塩:海藻(ワカメ、コンブ、ヒジキなど)に含まれる。
ジビコリン酸:味噌に含まれる。
ペクチンと食物繊維:リンゴ、精製していない穀類、ヒマワリやカボチャの種、野菜、大豆
イオン酸:キャベツ類、カブの葉、ロケット、ラディッシュの葉

抗酸化食品は何がありますか?
蜂花粉(ビーポーレン):免疫力を高める。
ビート:造血作用がある。
酵母:ビタミン12を含み、放射線を防ぐ。
ニンニク、高麗人参、タマネギ
クロロフィル:レタス、生野菜、クロレラ、大麦の葉、新芽、海藻
赤いフルーツ
緑茶、昆布茶

*ただし、医師の診断のうえ、正しく取り入れること


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by k_nikoniko | 2011-04-06 14:21 | 原発・核

フランス原子力安全局「放射線防護原則」パンフレット

フランス原子力安全局(ASN)は、「放射線防護の基本原則」というパンフレットを作成しています。
ネットでダウンロードもできます。
このパンフレットは、放射線は被ばくの危険があるので、それを避ける、低減するための防護について、一般の人にわかりやすく説明するためのものです。
以下、パンフレットの(個人)翻訳です。

“放射線の危険性から身を守るために”

放射線防護の目的は、放射線による危険性を避ける、もしくは低減することにあります。
これらの危険性を回避もしくは低減するために、放射線防護は、(放射線活用の)“正当”、(放射線量の)“適正”そして“限度”という三大原則に基づいています。
これらの基本原則の適用にあたり、放射線防護を、一般市民、患者、原子力施設従業者の3つに区分し、それぞれに応じた規制および技術を用いています。
フランス原子力安全局は、規制を制定し、国家機関の名のもとに、放射線防護システムが正しく適用されているかを監視しつづけています。

放射線が人体に与える生物学的な影響とは?

自然放射線であっても人工放射線であっても、放射線は、何かにぶつかって原子から電子をはじきだす(電離を起こす)十分なエネルギーを持っています。放射線が生体細胞の物質にあたると、分子構造が損なわれ、細胞破壊もしくは変質が起こります。それにより、生物学的に2種類の影響を生み出します。

確定的影響(例えば、火傷や吐き気など)は、一定の限度以上の放射線量を浴びて被ばくしたとき、系統的に、急性障害の症状がでます。症状の重さは、線量が多いほど増加します。
確率的影響(主にガン)は、系統的ではなく、被ばくした個人によって差があり、数年後に晩発障害として症状がでます。確率的影響の可能性は、被ばくした線量に比例して増加しますが、症状の重さは線量に関係しているわけではありません。

放射線防護の基になっている基本原則とは?

放射学の事故の場合に突発的に起きる確定影響を回避し、確率的影響の危険性をできるだけ低減するために、放射線防護システムでは、公衆衛生法に記載された三大原則を基礎においています。
正当:被ばくの危険性のある活動における放射線の正当化
適正:被ばくの線量をできるだけ少なくする適正化
限度:放射線の被ばく線量の限度化

これらの三原則は、一般的に言われる警告原則から生じたものです。その原則とは、「ALARA」(As Low As Reasonably Achievable 合理的に達成できるかぎり低く)です。
三原則すべてを重視する技術的および組織的な手段が監視で、公的機関がそれを担っています。フランス原子力安全局もその機関のひとつです。
放射線防護の規制は、一般市民、患者、原子力産業従事者の3区分にそれぞれ応じて定められています。

放射線被ばくの重大な生物学的影響を回避し、被ばくの度合いを比較するために、放射線防護では、被ばくした放射線の線量を用います。この線量はミリシーベルト(mSv)の単位で表され、グレイ(Gy:原子質量単位で受けたエネルギー)で測定される人体の吸収エネルギー量だけでなく、放出された放射線の種類、組織や器官が被ばくした際の放射線の生物学的感受性も考慮に入れて計算されます。

正当の原則はどのように用いられますか?

放射線被ばくの可能性があるにもかかわらず、正当化され、実施される活動は、被ばくの危険性を伴う公衆衛生的、社会的、経済的、科学的の分野で、それが利点となる場合のみに限られています。正当化されない活動はすべて、禁止されています。同様の結果を得ることができる技術がたくさんある場合は、放射線の用量をできるだけ低く抑え、リスクが最小限になるものを選択する方針がとられています。

私たちが浴びるさまざまな放射線
フランス人の年平均被ばく線量は3.4ミリシーベルトで、その内訳は次の通りです。

<自然放射線>
ラドン(地下から発散される放射性ガス) 37%
大地からの放射線(大地の放射性ミネラル) 12%
宇宙線 10.5%
飲料水や食品 10.5%

<人工放射線>
医療放射線 28.5%
原子力関連の産業、研究、核実験 1.5%

医療分野において、造影画像診察の指導ガイドにより、放射学もしくは核医学の診断の正当性が統制されています。

適正はどのように実用化されますか?

放射線の集団被ばくや個人被ばくの度合いは、合理的に達成できる最低限のレベルを保たなければなりません。(放射線生物学の疫学および実験研究によりもたらされた)科学的な知識、技術の現状、経済的および社会的要因、そして、万一の場合の医療目的での研究を考慮し、適正量が保たれています。
被ばくを適正化するためには、次の事項も同時に関係してきます

放射線を放出する物質
放射線を放出する物質の濃度を減少させる。防護壁、屋内退避、放射線吸収防護コンテナーを使用する。その他の安全システム(浄化器、換気扇など)を用いる。

労働環境
放射線を放出する物質からできるだけ離れる。被ばく時間をできるだけ少なくする。防護服や防護装備を身につける。外部被ばくを減少し、皮膚の放射能汚染や、呼吸や食物摂取による内部被ばくの汚染を避けるためのマニュアルに従う。

患者の被ばく環境
放射線診断や放射線治療の適正手順と医療機器の質の安全性を守る。

適正原則は、すべての被ばくに適用されます。すなわち、民間企業、軍事活動、医療、獣医学、研究などです。さらに、宇宙線や大地からの放射線(例えば、航空機内、鉱山の坑道、花崗石質の土地での建設工事など)の自然放射線での被ばくが発生する特殊な環境での活動にも適応されます。

限度の原則はどのように具体化されますか?

公衆衛生と労働に関するフランスの法律において、市民や従業者に合わせ、ひとりの人間が年間に許容できる放射線量の限度を決められています。
一般市民の限度線量は、年1ミリシーベルトです。原子力産業従業者の限度線量は、20ミリシーベルトです。医療での被ばくは治療を究極目的として発生することから、患者には限度量が適用されません。正当性と適正の原則だけを遵守することになっています。医療での被ばく線量は、患者の健康回復が期待できる利点を予測した上で、希望の診断に関する情報を提供し、研究治療目的を達成することが、まず優先されます。
万一に備え、年間限度線量は規制され、国際的なさまざまな実験研究で確認された健康上のリスクよりも、少ない量に抑えられています。これらの限度量が厳守されているかを調べるために、環境放射能の定期的な監視、放射線を放出する物質で被ばくした個人や従業員の計測調査を行っています。環境の監視体制は、国内全土にわたり、大気、水、土壌、動植物、食糧品に適用されます。従業員の監視は、主に個人の計測器での定期的な分析に基づいて行われます。作業中には計測器の携帯が義務づけられています。

放射学では、それぞれの診察ごとの参考線量レベルが、インディケーターのように、適正に合わせて用意されています。放射線治療の線量は高レベルですが、正常な組織への被ばくを防ぐ限度内で、それぞれの腫瘍治療ごとに特別に決められています。


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by k_nikoniko | 2011-04-05 14:49 | 原発・核