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朝日新聞の誤報

朝日新聞の誤報が罪なのに、伝えるべき重要な事実を伝えない、マスコミの知ってて知らんふり(ネグレクト)は罪じゃないのだろうか?
知る権利を侵しているという点で、誤報もネグレクトも変わらない気がする。
虐待の場合はネグレクトも罪だが、日本のジャーナリズムでは許容?


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by k_nikoniko | 2014-08-24 23:20 | ひとりごと

差別撤廃委員会で朝鮮学校問題を指摘

8 月 20日・21 日、スイスのジュネーブで国連・人種差別撤廃委員会が行われ、委員6名から日本政府に対し、「高校無償化」制度からの朝鮮学校除外問題、そして、地方自治体による補助金削除問題について、質問があったそうです。

在日朝鮮人人権協会からの先ほど届いたリリースより。

20日の日本政府本審査では、全委員18名の3分の1にあたる6名の委員が、「高校無償化」制度からの朝鮮学校除外問題および地方自治体による補助金停止問題について繰り返し言及しました。
日本政府報告担当のケマル委員(パキスタン)は審査冒頭で、日本政府報告の概括的な分析として、「朝鮮学校では政府から資金援助がなされていない」と指摘。
ユエン委員(モーリシャス)は、「中華学校や欧米系の外国人学校があるなかで、朝鮮学校だけが別扱いされている」と語りました。
また、クリックリー委員(アイルランド)は、「朝鮮学校の児童・生徒たちは、日本で継続する差別のために制服を着られなくなっている」と指摘しました。
これらの質問やコメントに対し、21日午前、日本政府は、「『高校無償化』制度からの朝鮮学校除外は差別にあたらない。 今後、朝鮮学校が学校教育法第1条に定める学校となるか、共和国との国交が回復すれば審査の対象となりうる」と回答。
また、「地方自治体の補助金は自治体の独自の判断のため、国として保障することは考えていない」との見解を示しました。
この回答に対し、ケマル委員は、「文化や言語の保護・維持という役目を果たしている朝鮮学校を援助することを、委員会は日本政府に期待する」と発言。
さらにユエン委員は、「委員たちがこのような同じ質問を繰り返さなければならない理由は、日本政府による適正な回答が得られていないからである」とコメントし、「『高校無償化』制度からの朝鮮学校除外は差別の問題ではないのか。人権侵害を受けるのは朝鮮学校に通う学生たちだ」と日本政府を批判しました。
同審査では、ヘイトスピーチ問題や日本軍性奴隷制問題も議論の焦点となったほか、在日朝鮮人高齢者・障がい者の無年金問題、また 1923 年関東大震災時の朝鮮人虐殺の問題についても質問が提起されました。

同委員会による勧告は9月に出され、そこで「朝鮮学校への差別に関する内容」が入る可能性は高いと思われます。


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by k_nikoniko | 2014-08-22 08:59 | 社会問題

『週刊女性』に集団的自衛権について書きました

昨日8月19日発売の『週刊女性』の「戦争を知らない安倍首相へ」特集で、集団的自衛権について書きました。
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文字数の関係で記事に入れることができなかったので、以下をつけ加えたいです。

集団的自衛権は「日本を守る」のを趣旨に、「日本と密接な関係にある国」が攻撃されたときに武力を行使するのを認めるものです。
憲法9条に違反するのではないか、との意見に対しては、憲法前文「国民の平和的生存権」と13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を持ち出し、これらの権利を守るために、例外的に許されるとの解釈で切り抜けようとしています。
この国には、憲法前文「国民の平和的生存権」と13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を奪われている人がたくさんいます。
戦争で日本を守るのではなく、優先されるべき課題は、日常生活における「国民の平和的生存権」と「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を保障することにあると思います。

関連記事:自衛力の増強と「戦犯」

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by k_nikoniko | 2014-08-20 08:40 | メディア掲載記事(2010~)

洞爺湖G8サミットは…

国立公文書館には、こんな展示も。
ブッシュ、サルコジ、ベルルスコーニ…犯罪者の集まり!?
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by k_nikoniko | 2014-08-19 23:25 | ひとりごと

自衛力の増強と「戦犯」

国立公文書館所蔵の「戦争裁判関係事務資料抜粋 その8 昭和27年」に収められていた文書です。

自衛力の増強と「戦犯」

1.「戦犯」の大部は旧軍組織内において命令による行為のためであった。然るに旧軍組織内におけるこの指揮命令に伴う発令者受令者の責任と裁判による刑の配分とはまったく「マッチ」していない。のみならず責任の地位にありながら遇々裁判を免れまた機械的に命令を実行した者で重刑に苦しんでいるものも相当多い。同裁判そのものにも戦時下の敵愾心が影響してきわめて多種多様の不公正を包蔵している。これはすでに日本国民朝野の熟知するところとなっていることは過般政府の「戦犯赦免」の勧告となったのをみても明らかである。

2.警察警備隊、海上警備隊と日本政府は無軍備の現憲法下に四苦八苦して米の要求と条約義務の遂行に努力しているがその内容をみると一方に「戦犯」として多くの人々を獄窓に繋ぎながら他方そのかつての同僚、先輩部下たりし人々(しかも遇々「戦犯」の厄を免れた人々)を新軍備の基幹たる人々に包蔵しておりまた旧軍人の家族の大部は取残されいずれも生活苦に喘いでいる。世の中にはまさに複雑怪奇である。

3.こんな状況で一体隊内の人々はすっきりした気持ちで本当に愛国心に燃ゆる精強な部隊となりえようか。また日本国民はこれに全幅の信頼を以て国の安全を託しえると考えるであろうか。まして巣鴨にいる人の側からみたら一体この軍事はどんなに映るだろうか。

4.しかも米国は平和条約及び安全保障条約の線に沿い一途に日本の「自衛力の強化」を称揚している。この状況はこれをたとえば馬の脚をしばってこれを鞭って前進を強いるに等しい。

5.良識ある日本人は戦争の惨禍を二度と再繰り返さないことを希うはもちろんであるがさればといって世界の現状から祖国が無防備でよいなどと心から信ずるほど愚かではない。日本国民の希うところは先最も立遅れの「戦犯」「遺族援護」等の先決問題を逐次片づけ軍隊及び軍人本来の名誉の基盤を再確立して後真に信頼するに足るすっきりした軍隊を作りたいというのである。現状で米国がいくら力押しに「自衛力の増強」を呼んでも国民が納得せずまた国民の納得しない軍隊は烏合の衆に過ぎず却って将来に禍根をのこす以外何物でもない。これに反して右の前提条件さえ片づけば自衛力問題は自ら適正に解決するとは目に見えている。

6.戦争の後始末の諸施策は今のところ「戦犯」を除きかねがね来年度は片づく見込みにあるが「戦犯」は果たしていつ片づくのか見当もつかない。一体米国はじめ連合国はいつまでこんな厄介な重荷を負わしておくつもりだろうか、あとのことは日本人自らの判断で片づけるが「戦犯」の「ガッシリ」と連合国の手に握られていてどうすることもできぬ。

7.連合国が真に世界の平和と日本の自立を希い民主陣営の防壁たらしめんとするならばまず最も立ち遅れている戦争の残滓「戦犯」を速やかに解消すべきものと考える。



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by k_nikoniko | 2014-08-16 09:58 | 戦争

昔も今も「おにぎり2万個の女子マネ」が好きなのね

女性の大学院生がプリプリしながら、「『高校野球女子マネのおにぎり2万個』の話、知ってます?」と教えてくれた。
男を陰で支えるけなげな女。
そういうの、いつまでたっても日本は好きだよね。
私の世代ならまだしも、現在の10代もまだこんな。
「女子アスリートの場合、普段はいかに女らしいかが話題になるんですよ!」と彼女。
確かに~。
新聞に記事が載ったそうで、「S新聞かな、T新聞は書かないよね」と褒めたつもりだったけど、T新聞にしっかり出てた。マスコミ業界も男尊女卑だしね。

おにぎり作るのが好きな人もいるだろうから、「おにぎり作り」で「女性が輝く社会」もいいけど、それを善意と美談で片づけてはだめだと思う。
介護や看護やその他もろもろ、女性が多く活躍する仕事は、「女性がやって当たり前」のようにみなされている。
もっと評価され、高い報酬を支払われるべきです。


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by k_nikoniko | 2014-08-15 19:12 | ジェンダー

「慰安婦」は第二次世界大戦時のモラルでも犯罪

8月14日は、23年前に金学順さんが日本軍「慰安婦」だったと名乗りでた日。
朝日新聞の当時の記事に間違いがあっても、「慰安婦」の全面否定にはならない。

今年1月、NHK会長に就任した籾井勝人氏は、「従軍慰安婦は今のモラルでは悪いが、現実としてあった。戦争地域ではどこでもあったこと」ととんでもない発言をした。

「今のモラルでは悪い」といった発言をよく聞くが、戦時中の「慰安婦」も国際法において戦争犯罪である。
1946年10月25日のBC級オランダ・バタビア裁判で、「『強制売春』は戦争犯罪」と判決が下されている。

この事件は、インドネシアのバタビアで「桜倶楽部」を経営していた民間人の青地鷲雄が、憲兵隊の脅しを直接間接に利用して売春を強制したというもの。

裁判記録は、国立公文書館で一般公開されている。

起訴状は次のとおり。

「戦時中の1943年9月頃より1945年9月頃までの間、バタビアにおいて、『桜倶楽部』の経営者として、日本人に伴するため婦女子を募集し、婦女子が解雇を申し出た場合は、直接又は間接に憲兵の威をかり、倶楽部の客に対する売淫を彼等に強制し、その目的のために倶楽部内の一郭に彼らを居住させ、自由に外出を許さず、多くの婦女子が日本人相手の醜業に就かした」

なにより面白いのは、被告人の弁論。
誰かさんたちのように、「慰安婦は必要だった」と主張している。

弁論では、「第一に私は日本軍の慰安所の社会的意義について一言致したい」とし、次のように述べている。

「戦時における占領地においては人倫の紊乱を惹起するということは古今東西に亘ってその例まことに枚挙に遑ないところであります」
「慰安所の設立は戦争に伴う不可避の社会的害悪を最小限度に抑制せんとの趣旨に出たものである」
「戦争に伴う不可避の社会的害悪を最小限度に抑止せんが為の友好的適切な社会的施設というも過言ではない」
「戦争のために夫と別れ子女を抱えて日々の生活に窮し又は自ら堕落して売淫行為を行う婦女子が次第に増加してきた。当時日本人の一般邦人には軍人軍属の為の慰安所の様な施設がなかったために、斯る婦女に近づく者が次第に増加してきて、その結果、社会的害悪を最小限に抑制せんとする見地から一般邦人占用の慰安所の設立ということが邦人間および軍政監部において問題されるに至ったのである」

しかし、バタビア裁判では、こうした弁論はまったく通用せず。
判決文にはこう書かれている。

「これらの事実は、戦時下の法律、慣習を侵害するものであり、戦争中敵国日本の国民により犯されたものであり、また「強制売春」という戦争犯罪に属し、被告は故に1946年官報NO.44第1条(第7項)の罪状に関し有罪と宣告され、判断されるとみなされる」
「被告は売春宿に12歳、14歳というきわめて若い少女を引き取っていたこと、売春婦たちがきわめて高い所得を生むために大変厳しい仕事を義務づけられていたこと、軍法会議はこれらの事実を考慮し、既に検討された法律の他に、1946年官報NO.45第4条にも注目し、被告人は戦争犯罪『強制売春』を犯したものと宣言し、10年の禁固刑を宣告する」
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by k_nikoniko | 2014-08-13 22:18 | 歴史

朝鮮学校に関して国連人権規約委員会が質問

7月24日の国連人権規約委員会の勧告のなかには、朝鮮学校の無償化については含まれませんでした。
今年2月、高校無償化の朝鮮学校排除は違法として、東京朝鮮高校生が国賠訴訟を起こしました。
その当事者である朝鮮学校生徒代表らが、7月の人権規約委員会にオブザーバーとして参加したのですが、残念ながら、今回は勧告が出ませんでした。

8月20日・21日には、国連・差別撤廃委員会の日本政府報告書審査会が行われ、こちらにも朝鮮学校卒業生や保護者らが参加するそうです。
勧告は9月初旬に出ます。
前回2010年3月には、国連・人種差別委員会は、朝鮮学校への高校無償化排除に関して、「教育の差別」を是正するよう勧告を出しています。

7月の人権規約委員会では、勧告こそ出ませんでしたが、審査会では質問があり、日本政府は以下のように回答しています。

問21 マイノリティの児童に十分な教育を確保するためにいかなる進展があったか明らかにしていただきたい。締約国が朝鮮人学校に所属する児童の高等学校教育に無償化プログラムの適用を考慮しているかについての情報を提供願いたい。締約国は、朝鮮人学校終了証書を直接の大学入学資格とみなしているか?

(朝鮮学校への無償化適用について)
225.朝鮮学校への高校無償化制度の適用については、朝鮮学校が制度の対象となるための基準を満たすかどうかを審査した結果、朝鮮学校は朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容、人事、財政にその影響が及んでいることなどから、「法令に基づく学校の適正な運営」という指定の基準に適合すると認めるに至らなかったため、不指定処分とした。

226.今後、朝鮮学校が都道府県知事の認可を受けて、学校教育法第1条に定める高校になるか、または北朝鮮との国交が回復すれば、現行制度で審査の対象となり得る。

227.なお、学校教育法1条に定める高校や既に指定を受けている外国人学校には、現に多くの在日朝鮮人・韓国人が学んでおり、本制度による支援を受けている。

(朝鮮人学校終了証書は大学入学資格とみなしているか)
228.大学入学資格については、従前より、国籍、人種、性別等に関わらず、全ての者にこの資格を獲得するための複数の手段が認められている。(例:日本の高等学校の卒業、高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)等)

229.日本の公教育のスタンダードを満たさない外国人学校の卒業者については、個々人が学力面で一定の要件を満たすことにより大学入学資格を取得できるとの取扱いとしており、制度改正により手段の多様化を行っている。

230.1999年には制度改正を行い、朝鮮人学校を含め外国人学校で学ぶ児童生徒等について、大学入学資格検定(2005年より「高等学校卒業程度認定試験」)の受験による大学入学資格の取得を可能にしたところである。

231.さらに、2003年には、大学による個別審査において、個人の学習歴等を適切に審査して高校卒業と同等以上の学力があると認められる者については、朝鮮人学校等の外国人学校卒業者を含め、大学入学資格を認めることとする等の制度改正を行っている。

政府は、回答225で、朝鮮学校への高校無償化制度が適用されない理由を述べています。
朝鮮学校は、「法令に基づく学校の適正な運営」という基準を満たしていないので、不指定とされました。

当初、2010年3月に高校無償化法が施行されたとき、次の(イ)(ロ)(ハ)の指定を受ければ、受給されることになっていました。
(イ)民族系外国人学校
(ロ)インターナショナルスクール
(ハ)その他
さらに(ハ)の指定に関しては別途規定を設け、ここで「適正な学校運営」を明記していました。

たとえば、東京朝鮮学校は(ハ)に基づく指定の申請を行いましたが、2010年11月23日に起きた北朝鮮による延坪島の砲撃を理由に、指定の手続きを停止。2011年8月に手続きは再開されたが、遅々として進みませんでした。

2012年12月に安倍政権の発足し、2013年2月20日には、下村大臣が文科省令第3号により施行規制を改正。
(ハ)を削除してしまったのです。
そのため、①(ハ)を削除したこと、②(ハ)の「適正な学校運営」に適合しない、との理由で、東京朝鮮中高学校を高校無償化の指定校として認めない処分を行いました。

新制度では、外国人学校の指定対象は次の2つしかありません。

(イ)大使館を通じて日本の高等学校の課程に相当する課程であることが確認できるもの(ドイツ学校、韓国学校等の民族系外国人学校)

(ロ)国際的に実績のある学校評価団体の認証を受けていることが確認できるもの(インターナショナル・スクール)

北朝鮮とは国交がないため大使館が存在せず、(イ)には相当しません。
インターナショナルスクールが国際的に実績のあるのかは知りませんが、朝鮮学校は(ロ)にも該当しないでしょう。

日本政府の回答では、現行制度での審査の対象になり得るのは、
①都道府県知事の認可を受けて、学校教育法第1条に定める高校になる → 日本の高校になる、ということ
②北朝鮮との国交が回復する → これは児童・生徒どうすることもできない、政治問題(大人が解決すべきこと)

さらに、回答227では、「学校教育法1条に定める高校や既に指定を受けている外国人学校には、現に多くの在日朝鮮人・韓国人が学んでおり、本制度による支援を受けている」とあり、これは「朝鮮学校を辞めろ」と言っているようなものです。



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by k_nikoniko | 2014-08-10 19:05 | 社会問題

フランス植民地支配から学ぶこと

フランスの植民地支配については情報が少ない。
昨年11月に日仏会館で開催された「エメ・セゼールと世界の植民地化」に行き、ずっと気になっていた『ニグロとして生きる』をやっと読みました。
そのなかから心に留まった文章を記しました。

ここで語られているのは、ヨーロッパによって植民地化された国々だけでなく、日本の朝鮮半島の植民地化でもあり、原発事故のあった福島でもあり、そして、国家でなくとも強者により植民地状態にされている弱者(地域や人々)のこと。
そう思わずにはいられません。

1956年9月19日から22日にかけてパリで開催された「第一回黒人作家・芸術国際会議」における、エメ・セゼールの講演より。

……ヨーロッパ植民地支配が侵入したところではどこでも、お金に基礎をおいた経済の導入によって、家族が崩壊するとともに、共同体の伝統的な絆が断ち切られ、弛められ、社会的・経済的な構造の破砕が引き起こされたのです。……

……ヨーロッパは、支配下に納めている地域すべてにおいて、お金に根拠をおいた経済・社会システムを創案し、導入したのです。そして無慈悲にすべてを排除したのです。私は「すべて」と言いたい。文化、哲学、宗教のすべて。一部の特権的な人間や人びとの富裕化の進行を遅滞させるか、あるいは鈍らせることができるすべてです。……

 どんな植民地支配であろうと、長期的には植民地化された社会の文明に死をもたらすことをみてきました。しかしそれでは、つぎのように言えるのでしょうか。現地の文明が死ねば、植民地支配者はその代わりに別の文明、現地の文明よりも高度な文明、植民地支配者の文明にほかならない文明を根づかせる、と。
……植民地支配の結果として世界に、フランスやイギリス、あるいはスペイン文明の新芽が出てくるだろうというのです。……まさにそこに幻想があるのです。

……植民地支配下にある国においては、技術はいつでも現地社会の外縁で展開され、被植民地者がそれを自分のものにできる可能性などまったくないのです。……知的機能についていえば、低識字率や粗悪な公共教育を特徴としていない被植民地国はひとつもありません。……

……植民地支配者にとっては、植民地化された国に自分の文明を輸入するとは、とりもなおさず、率直に言うならば、現地の資本主義建設、現地の資本主義社会の建設を企てることを意味します。それは同時に本国の資本主義のイメージと競合を意味するのです。
 現実界を一瞥するだけで、本国の資本主義が植民地の地場資本主義を生み出した地域はどこにもないことが確認できます。

2004年に行われたフランソワーズ・ヴェルジェスとの対話より。

「……君は、とてもとても長いあいだ、奴隷だった。だからその年数を掛けた数が、君の受け取る補償だ」。すると、それでおしまいです。私からすればこの行いはけっして終わりにできない。それは償いようのないことなのです。……
……私はヨーロッパ人というものを熟知しています。「なるほど、ではいくらだ? 交易の償いに言い値の半分をあげよう。それでいいね? さあ解決だ」。これでおしまいです。彼らは補償をしたわけですから。ただ、私にしてみれば、これはけっして償いようのないことです。ですから「補償」という語はあまり好きではない。この語には、補償は可能であるという含意があります。西洋は何事かをすべきですし、諸国の発展と生成を援助するべきです。これは私たちに当然果たすべき援助ということですが、補償をえるために提示すべき請求書があるなどとは思っていません。援助であって、契約ではないのです。これは純粋にモラルにまつわることです。
 繰り返しますが、私にとってこれは償いようのないことです。数々のあくどい所業に及んできた者がこれらの諸国人民を援助しなければならないのは、至極当然のことのように思えます。
……ヨーロッパ人は新しい資源を思いつき、自分たちに人間を売るよう、アフリカ人をどうにか説き伏せた。これは、あくどい汚らしい商取引だった。いったいどんな補償があるというのです?……たいしたことじゃない。アフリカは補償を受ける権利がモラルの面であると思います。……
 私の考えでは、ヨーロッパ人は私たちにたいする責務がある。すべての不幸な人びとにたいして、そうであるように。しかし、私たちの場合には、もろもろの不幸の原因はヨーロッパ人にあるのだから、なおさらそうです。……私の考えでは、人間には人間に手を差しのべる義務がある、しかも、その人に他者の不幸にたいする責任がある程度ある場合には、なおさらそうです。私はこのことを、訴訟やら起訴状やら告訴やら賠償やらのかたちにしたくない。……ようするに、支払うべき請求書があるわけで、だから解決はつくことになる。そうじゃない。けっして金銭で解決されないのだから。

フランス領植民地に比べれば、イギリス領植民地のほうが、同化の度合いはきわめて低いのです。フランス人は普遍を信じてきたし、彼らにとって、文明はたったひとつしか存在しない。彼らの文明があるのみです。私たちは彼らとともにそのことを信じてきた。だが、この文明のうちにもまた野蛮性、未開性はある。この亀裂は、フランスの19世紀全体に見られる。ドイツ人、イギリス人は、フランス人よりも前に、単数の文明など存在しないことをはっきり理解していた。存在するのは複数の文明です。ヨーロッパ文明、アフリカ文明、アジア文明があり、こうした文明はすべて特殊な文化によって形成されているわけです。ようするに、この視点からすれば、フランスは非常に遅れていた。
 現在、フランスは文化的差異に直面するのを余儀なくされています。しかし、それを強いているのはまさに歴史です。フランスは、「アルジェリアはフランスである」と長らく言い続けてきた。しかし、それは間違いだった。フランス人は、ある日、アルジェリア問題、アフリカ問題を前にして、はたとそのことに気づいたわけです。歴史がようやくこうした事々を修正したわけですが、私は以前からこうなるのを予感していました。

 大切なのは、私たちが人間を信じられるかどうかを、そして、いわゆる人間の権利を信じられるかどうかを知ることです。自由、平等、同朋愛に、私はいつもアイデンティティを付け加えます。というのも、もちろん、私たちはアイデンティティへの権利を有しているからです。……私の考えでは、人間はどこにいようとも人間としての権利を有しています。人間にたいする敬意が根本的であると思われます。……

……私たちは、各人民がそれぞれの文明、文化、歴史を有していることを学ぶ必要があります。もっとも強い者がもっとも弱い者にふるう野蛮、戦争、抑圧を作り出す権力にたいして戦う必要があります。根本的なことは、ヒューマニズムであり、人間であり、人間に帰すべき敬意であり、人間の尊厳にたいする敬意であり、人間の発展への権利です。……



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by k_nikoniko | 2014-08-07 00:00 | 歴史

精神障がい者の強制入院に関する国連人権委の勧告

7月24日に出された国連人権規約委員会の勧告には、精神障がい者の強制入院についても含まれていました。

たまたま7月に、精神障がい者の訪問看護サービスを取材したばかり。
日本は長期入院者を減少させる施策に変更しはじめましたが、地域の受け皿はまったく整備されていないのが現状です。
取材のなかで、「日本の精神医療は先端技術であっても、退院後のフォローがなければ、また再発し、入退院を繰り返す。そして、精神の病気が原因で事件が起きれば、世間が大騒ぎする」というお話がありました。

まさに「佐世保事件」の原因のひとつは、こうした精神医療の問題にあるのだと思います。

以下、国連人権規約委員会の勧告です(原文はこちらより)。

非自発的入院

17 非常に多くの精神障害者が非常に長期間、そして自らの権利侵害に異議申し立てする有効な救済手段のない状況で非自発的入院を強いられていること、そして報告によると、入院にとって代わるサービスの欠如により入院が不要に長期化していることに、委員会は懸念を表明する。(7条および9条)

締約国は以下を行うべきである。

(a) 精神障害者に対して地域基盤とした、代替サービスを増加させる

(b) 強制入院は、自傷や他傷を防ぐ必要および目的のときに限り、最終手段としてのみ、必要最小限の期間だけ行われるよう確実にする

(c) 精神医療施設に対して、効果的に虐待を調査して処罰し、被害者またはその家族への賠償を目的とする、有効かつ独立したモニタリングと通報システムを確実にする

以下、勧告が出る前に行われた審査会での、国連人権規約委員会からの質問に対する日本政府の回答です(外務省ホームページより)。

問11 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の最近の改正にもかかわらず、政策により、多くの精神障害者が意思に反してしばしば長期間入院させられているとの報告についてコメント願いたい。精神障害者の入院以外の代替策はあるのか、また、意思に反する入院に関する司法審査へのアクセスを含め、効果的な法的セーフガードが整備されているか否かにつき、説明願いたい。

(問11の第1文へのコメント)

88.精神障害者の意志に反した入院については、入院時の手続きや入院中の審査が法律上厳格に定められている。また、意思に反した入院を行っている精神障害者の退院促進の取組や退院後に利用する障害福祉サービスの充実を図っている。

89.第一に、精神障害者の入院に当たっては、精神科病院の管理者に対し、本人の同意に基づいて入院が行われるように努めなければならないことが規定されている(第22条の3)。そして本人の同意を得て入院(任意入院という)したものから入院後に退院の申出があった場合においては、その者を退院させなければならないことが規定されている(第22条の4第2項)。

90.精神科病院に入院している者のうち、本人の同意が得られず入院した者もいるが、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自信を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると認める場合の入院(措置入院と言う)や、(第29条の1、第29条の2)、医療及び保護の必要に応じた入院(医療保護入院という)である(第33条の1)。

91.措置入院もしくは医療保護入院については、
・精神保健指定医による診察(第29条第2項、第33条第1項)
・入院措置についての本人への書面告知(第29条第3項、第33条の3)
を義務付けるなど、人権への配慮の観点から手続きを厳格に定めて実施されている。

92.また、非自発的入院者については各都道府県に第三者機関として設置されている精神医療審査会において、
・入院届の審査(第33条の第7項)
・病状報告をもとにした定期的な審査(第38条の2第1項、第2項)
・本人または保護者による退院請求について審査(第38条の4)
を行い、審査の結果に応じて退院命令等の必要な措置を講ずることとされている(第38条の3第4項、第38条の5第5項)。

93.なお、2013年の通常国会にて成立した精神保健福祉法の改正法においては、医療や法律的な観点とともに、精神障害者の保健や福祉の観点も必要不可欠となっていることもふまえ、精神医療審査会の構成員として精神科医、法律家に加え、「精神障害者の保健又は福祉に関し学識経験を有する者」を加えることとし、精神医療審査会の審査の充実を図ることとしている。

(精神障害者の入院以外の代替策)

94.平成18年度の障害者自立支援法の成立以降3障害一体(知的・身体・精神障害)としてサービスを提供することとし、精神障害者を含む障害者が、基本人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことが出来るよう、障害者福祉サービスの充実を図っている。平成24年3月の精神障害者の障害福祉サービス利用者数は前年同月比で23.3%増加しており、利用者は10.5万人となっている。

95.退院後の精神障害者の住まいの場としてグループホーム(共同生活援助を行う住居)、ケアホーム(共同生活介護を行う住居)の整備を進めており、グループホーム、ケアホームの利用者数は増加し続けている。

96.精神障害者は入院せずとも地域において、外来、デイケアや訪問看護により医療を受けられるが、地域での生活をさらに支援するため、アウトリーチ(訪問支援)の充実、精神科救急医療体制の充実等に取り組んできているところである。

97.さらに、2013年の通常国会で精神保健福祉法の改正法が成立し、退院を促進するため、
・精神保健福祉士等一定の資格を有する者を退院後生活環境相談員として選任し、退院に向けて退院後の生活環境の相談・指導を行わせなければならないこと
・医療保護入院している精神障害者又はその家族等から求めがあった場合等に、障害福祉サービスの相談支援事業者を紹介するよう努めなければならないこと
・入院の必要性の有無や退院に向けた取組についての検討の体制を整備すること
を病院の管理者の義務として新たに課すこととしている。

98.また、今回の改正法においては、精神障害者の医療の提供の確保に関する指針を策定することを規定しており、この指針は入院医療中心の精神医療から地域生活を支えるための精神医療の実現に向けたものと位置づけ、この指針に基づき施策を講じていくとととしている。


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by k_nikoniko | 2014-08-05 11:03 | 社会問題