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おしゃべりな毎日

フリーライター木村嘉代子のブログです。日々感じたことを綴っています。Copyright(C)2005-2023 Kayoko Kimura   

ロワイヤル元大統領候補の暴露本

フランス大統領選に出馬したロワイヤルさんとパートナーのオランドさんカップルの暴露本が出版され、騒動になっています。
ロワイヤルさんたちは出版禁止を要求したのですが、5月11日に3万部ほど発売されました。
著者と出版社を相手に起訴する構えだそうです。
「femme fatal」(魔性の女)と題されたこの本は、ルモンド紙の女性ジャーナリスト二人が執筆。
女の敵は女、といったところでしょうか。
総合雑誌の電子版nouvel obsで、一部引用を読むことができます。
女性週刊誌ネタとしては面白いかもしれないけれど、時間をかけて訳す価値はない。

興味深いのは、この記事が11日の15:50(フランス時間)に投稿され、1日で500のレスがあったことです。
この雑誌は左寄りなので、ロワイヤルさんを擁護する内容が多いです。
それよりも多数なのは、メディア批判。
・2人の偽ジャーナリストは、悪口を言っているだけで、大統領選の直後、総選挙直前に左派政党をつぶすこと以外には関心がない。マリアンヌ(政治経済雑誌)がサルコジに反対するパンフレットを発行した日に、この暴露本が出たのだ。ロワイヤルの成果を考えてみて!
・これは新聞を売るために仕組まれたのであり、暴露された本人たちは傷つき、メディアの哀れな餌食になった。メディアは、やりたい放題、拷問し、さんざん痛めつける。
・メディアは今、右か左に分かれている。サルコジの言いなりになるメディア。共犯者の捜索はやめよう。魔女狩りはごめんだ。利益になるメディアを持とう。メディアは、反対意見を攻撃することだけを目的とし、賛成意見さえ傷つけて腐り果てていく。サルコジが左寄りのジャーナリストに圧力をかけるのを目撃したし、そのジャーナリストは同様に報復した。メディアと公正に向き合おう。あらゆる職業において、危険分子は存在している。しかし、そういう人たちは少数派だ。メディアといえないものを読む義務はないのだ。

大統領選の日、TF1の番組をインターネットで観ていたのですが、追っかけぶりは全く“お”フランスの上品さなどありませんでした。
レポーターがバイクに乗り、サルコジの車と並走し、危なっかしいのなんの。交通ルールなど完全無視でした。
故ダイアナ妃の事故もパパラッチが原因といわれていましたが、それもわからなくもないほどのしつこさ。
そこまでやる必要があるのか、と呆れてしまいました。

とはいえ、フランス人はマスコミをあまり信用していないし、メディアに厳しく物申す市民が多いので、日本とちょっと違うかもしれません。
by k_nikoniko | 2007-05-12 20:51 | メディア