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北海道新聞セクハラ疑惑事件の第1回口頭弁論(2016年11月4日)

 北海道新聞社函館支社の嘱託看護師の女性が昨年2月に自宅の火災で死亡したのは、同社社員のセクハラと同社の不適切な対応が原因による自殺だったとして、女性の遺族が、同社と社員2名に損害賠償を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が11月4日、函館地裁(浅岡千香子裁判長)で開かれた。
 同社は、社員が女性に謝罪した事実は認めつつも、セクハラの存在を否認。事後対応にも問題はなかったと主張した。
 本件では、女性がセクハラ被害を訴えた約1か月後に、本社(札幌)から2人を出向かせ、ホテルの会議室を借りて謝罪の場を設けた。そこで社員が謝罪し、謝罪文を手渡している。
 社員はその経緯を「大いに不本意だが、ことを大きくするより謝罪ですむなら、今後の煩わしさを避けられると考え、会社の意向に沿った」と答弁書で説明している。
 同社は「何の謝罪だったのか」を明らかにしていない。原告側は、謝罪した理由をはっきりさせ、併せて、社員は始末書を提出したか、会社の注意勧告はあったか、を明示するよう求めた。
 セクハラの存在を否定するものの、その言い分には、矛盾もみられる。社員は”酒に酔いそのときの記憶がほとんどない”としながらも、わいせつな行為や発言がなかったことだけは鮮明に覚えている旨の主張を、この日の陳述でしている。
 自殺との因果関係についても、「函館市消防本部の調査で判定にいたっていない」と被告側は自死そのものを否認。しかし、遺族側が取り寄せた火災原因判定書では、「自死目的で放火」と明記されているといい、見解が食い違う。
 遺族は、「娘の残した記録から、訴訟に向けて準備していたのがうかがえた。その遺志を引き継ぎ、裁判を闘う」と心情を語った。
 傍聴した「ウィメンズネット函館」の古川満寿子さんは、「事実の隠蔽は許されない」と話す。この裁判の行方は、「パープル・ユニオン」ほか、道外の女性の人権擁護団体らも注目しており、支援に動いている。
 北海道新聞社経営企画局は「係属中の事案のため回答は控えさせていただく」とコメントした。
 第2回口頭弁論は来年1月13日15時半から函館地裁で行われる予定。

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『週刊金曜日』2016年11月11日号
『道新』セクハラ疑惑による女性の自殺で口頭弁論
「娘の遺志引き継ぎ闘う」

(フリーライター 木村 嘉代子)

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by k_nikoniko | 2017-02-09 10:27 | 掲載記事(2011~)
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