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自衛力の増強と「戦犯」

国立公文書館所蔵の「戦争裁判関係事務資料抜粋 その8 昭和27年」に収められていた文書です。

自衛力の増強と「戦犯」

1.「戦犯」の大部は旧軍組織内において命令による行為のためであった。然るに旧軍組織内におけるこの指揮命令に伴う発令者受令者の責任と裁判による刑の配分とはまったく「マッチ」していない。のみならず責任の地位にありながら遇々裁判を免れまた機械的に命令を実行した者で重刑に苦しんでいるものも相当多い。同裁判そのものにも戦時下の敵愾心が影響してきわめて多種多様の不公正を包蔵している。これはすでに日本国民朝野の熟知するところとなっていることは過般政府の「戦犯赦免」の勧告となったのをみても明らかである。

2.警察警備隊、海上警備隊と日本政府は無軍備の現憲法下に四苦八苦して米の要求と条約義務の遂行に努力しているがその内容をみると一方に「戦犯」として多くの人々を獄窓に繋ぎながら他方そのかつての同僚、先輩部下たりし人々(しかも遇々「戦犯」の厄を免れた人々)を新軍備の基幹たる人々に包蔵しておりまた旧軍人の家族の大部は取残されいずれも生活苦に喘いでいる。世の中にはまさに複雑怪奇である。

3.こんな状況で一体隊内の人々はすっきりした気持ちで本当に愛国心に燃ゆる精強な部隊となりえようか。また日本国民はこれに全幅の信頼を以て国の安全を託しえると考えるであろうか。まして巣鴨にいる人の側からみたら一体この軍事はどんなに映るだろうか。

4.しかも米国は平和条約及び安全保障条約の線に沿い一途に日本の「自衛力の強化」を称揚している。この状況はこれをたとえば馬の脚をしばってこれを鞭って前進を強いるに等しい。

5.良識ある日本人は戦争の惨禍を二度と再繰り返さないことを希うはもちろんであるがさればといって世界の現状から祖国が無防備でよいなどと心から信ずるほど愚かではない。日本国民の希うところは先最も立遅れの「戦犯」「遺族援護」等の先決問題を逐次片づけ軍隊及び軍人本来の名誉の基盤を再確立して後真に信頼するに足るすっきりした軍隊を作りたいというのである。現状で米国がいくら力押しに「自衛力の増強」を呼んでも国民が納得せずまた国民の納得しない軍隊は烏合の衆に過ぎず却って将来に禍根をのこす以外何物でもない。これに反して右の前提条件さえ片づけば自衛力問題は自ら適正に解決するとは目に見えている。

6.戦争の後始末の諸施策は今のところ「戦犯」を除きかねがね来年度は片づく見込みにあるが「戦犯」は果たしていつ片づくのか見当もつかない。一体米国はじめ連合国はいつまでこんな厄介な重荷を負わしておくつもりだろうか、あとのことは日本人自らの判断で片づけるが「戦犯」の「ガッシリ」と連合国の手に握られていてどうすることもできぬ。

7.連合国が真に世界の平和と日本の自立を希い民主陣営の防壁たらしめんとするならばまず最も立ち遅れている戦争の残滓「戦犯」を速やかに解消すべきものと考える。



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by k_nikoniko | 2014-08-16 09:58 | 戦争
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