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フランス原発労働の映像が公開

メディアパルトが、フランスの原子力発電所内部で働く人たちを映したドキュメンタリー映像を公開しました。フランス電力公社(EDF)労組中央委員会から入手し、今回が初めての一般公開。
2002年にEDF労組中央委員会は、原発での労働に関するシンポジウムを何度も開催し、そのときに撮影された映像です。
ドキュメンタリーは、従業員らのインタビュー、労働関係の専門家や社会学者などが出席したシンポジウムの様子も多く含まれますが、これまでほとんど明かされることのなかった原発内部での作業も撮影されています。

映像は2部構成で、1部は「原発の労働環境」(約60分)、2部は「下請け従業員の労働問題」(約45分)です。

インタビューとシンポジウムでの会話は訳せなかったのですが、1部では「ストレスの多い仕事」、2部では「被ばくのリスクは避けられない」といった内容も話されていたようです。

これはもちろん、「福島原発で何が起きているのかに関心が集まっている」ことから公開されました。
メディアパルトによると、ヨーロッパの原発では、2000年ごろから利益追求が優先されるようになり、従業員の労働環境が問題視されるようになってきたそうです。現在、原発で働くのは80%以上が下請け従業員とのこと。

映像では、「arrêt de tranche」と呼ばれるメンテナンス作業を中心に撮影されています。
「arrêt de tranche」は、日本語でなんと言うのかわからなかったのですが、核燃料を入れ替えたり、定期点検といったメンテナンスのことだそうです。
このメンテナンスに、毎年2万人以上の下請け従業員が雇われるといいます。

arrêt de trancheについては、EDFのサイトで2010年3月版のパンフレット(PDF)がダウンロードできます。
要約は以下の通り。

arrêt de trancheは、安全のためのメンテナンスであり、原子力発電には欠かせないもの。
フランス国内の19原発の58の原子炉あり、良好に機能させ、事故を防ぐために、毎年20億ユーロをかけてこの作業を行っている。
arrêt de trancheには、新しい核燃料の入れ替え、安全を保証するための検査、必要なメンテナンスの3つの目的がある。
新しい核燃料の入れ替えとメンテナンスは、12もしくは18ヶ月に1度行われる。
EDFは、arrêt de trancheの予定をフランス原子力安全局(ASN)に報告し、メンテナンス終了後は、ASNの審査を受けてから、原子炉を再運転する。
arrêt de trancheには、1000人以上が作業にかかわる。700以上の箇所をチェックしなければならず、蒸気を流す3000以上のチューブなど配管類もすべて点検する。
EDFでは、併行して7~8のarrêt de trancheを行い、下請けを含む多くの従業員がたずさわる。核燃料入れ替えや冷却装置の作業は、資格を有するEDFの代理店が担当するが、メンテナンスは、アレバやアルストンなど原子力企業の下請け業者も参加する。
arrêt de tranche には3タイプある。ひとつは、核燃料入れ替えだけの作業で、期間は30日。部分点検は60日間、10年点検は90日間。
日常的なメンテナンスにはEDFの9500の代理店が行い、下請け従業員も2万人が作業をする。
arrêt de trancheの7ステップ
1)原子炉を停止する:原子炉を停止する前に、一時冷却を次第に冷やす(水温は300℃以上!)
2)タンクを開ける:核燃料を入れるために、機械を使ってタンクの栓を抜く
3)核燃料を空にする:タンクから出した核燃料は、核燃料貯蔵建屋のプールに運ばれる
4)原子炉を完全に除去する:核燃料が取り出して空になった原子炉をメンテナンスする。
5)核燃料を入れる:核燃料建屋のプールから、原子炉建屋のプールに核燃料を移す。
6)一時冷却装置の栓を閉め、真空にする:タンクの栓を閉め、蒸気のチューブの空気を抜いて真空にし、加熱する前に一時冷却装置の中をいっぱいにする。
7)原子炉の再運転:試運転を何度も行い、ASNの許可がおりたら、原子炉を再運転する。
arrêt de trancheの作業予定については、原子力発電所の存在する地方自治体が一般住民に情報を公開している。


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by k_nikoniko | 2011-04-22 02:04 | 原発・核
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