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日本の放射能の安全確保体制

フランスの放射能監視体制を整理したので、今度は日本のを作成しようと思ったのですが、福島第一原発の事故からもわかるように、“体制”が整っていないため、ひと目でわかるサイトなどもなく、できそうにもありません。
とりあえず、原子力関係のサイトをチェックし、情報公開の程度を調べてみました。
フランスは、まるで自分の国の事故のように詳細な情報を載せていますが、それに比べて、悲しいほど情報が少ないです。

日本の原子力・放射線安全確保については、文部科学省の「原子力・放射線安全確保」(問い合わせ先は、科学技術・学術政策局原子力安全課)のサイトに次のように書いてあります。

「原子力・放射線の安全確保について」では、「原子力の研究、開発及び利用を推進することによって人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目的に原子力基本法が制定されています。…(略)… なかでも安全の確保については、原子力基本法第12条(核燃料物質に関する規制)及び第20条(放射線による障害の防止)に則り、それぞれ核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規制法)及び放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(放射線障害防止法)などにより必要な規制が行われています。
 また、原子力災害の特殊性に鑑み、原子力災害に対する対応の強化を図り原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護することを目的に、原子力災害対策特別措置法(原災法)が整備されています。」

日本の原子力安全規制等の法体系については、「これらの法律に基づき、
・文部科学省が試験研究用原子炉等及び放射性同位元素等について、
・経済産業省の原子力安全・保安院が商業用原子力発電所等について実施し、
・さらに原子力安全委員会がその妥当性のチェックを行っています。」

ただし、現在、この文科省のサイトには、福島第一原発事故について、まったく記述がありません。

以下、原子力関連の政府機関と“安全”とつく機関のサイト調べ。

<原子力安全・保安院>
原子力・鉱山・電力・都市ガス・火薬類の安全、高圧ガス・液化石油ガスの保安といった各分野のエネルギー産業活動の安全確保を使命とする国の機関。本院は東京・霞ヶ関。原子力保安検査官事務所は全国に21ヶ所。
原子力安全委員会(内閣府)と原子力安全・保安院(経済産業省)がダブルチェックをおこない、独立法人原子力基盤機構とは連携の関係。
原発事故のページには、プラントの状況やモニタリング結果、プレス発表資料が掲載されています。

<原子力安全委員会>
「原子力安全委員会について」によると、「原子力を安全に利用するための国による規制は、直接的には経済産業省、文部科学省等の行政機関によって行われていますが、原子力安全委員会は、これらから独立した中立的な立場で、国による安全規制についての基本的な考え方を決定し、行政機関ならびに事業者を指導する役割を担っています。」とのこと。
使命としては、「専門家の立場から、科学的合理性に基づいて、安全確保のための基本的考え方を示し、改善・是正すべき点については提言や勧告を行うことによって、行政機関や事業者を指導します。また、情報公開や国民との対話を進め、原子力安全への信頼を高める努力を続けます」
原発事故関連はサイトのトップページにあるが、対応として「官邸で開催された対策本部に出席した」との記述が羅列されているだけで、肝心の安全対策についてはほとんど情報がない。

原子力委員会
内閣府に設置されている委員会。
1955年12月に原子力基本法が制定され、これに関する国の施策を計画的に遂行し、原子力行政の民主的な運営を図るために設立された。
今回の事故について、サイトには一切情報がない。
サイトの「委員会の役割」によると、原子力基本法は、「学術の進歩と産業の振興とを図り、もって人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目指して行うことを定めた」そう。
“人類社会の福祉”に寄与しない原発事故が起きているのに、この委員会は何もしないのだろうか?

環境防災Nネット
文部科学省原子力安全課の原子力防災ネットワーク。文科省の委託で、財団法人 原子力安全センターが運営している。
福島原発に関する情報はトップページにあり、日本地図で各地の放射線量率がわかる。文科省が行っている放射線量率のモニタリングデータも随時更新している。

原子力公開資料センター
原子力委員会、原子力安全委員会、行政省庁の原子力などの資料を公開するセンター。
サイトには、今回の原発事故についてまったく情報が公開されていない。
トップページに大きく、「もっと知りたい、もっと考えたい、原子力のこと~あなたの興味にお答えします」とあるが、まったく機能を果していない。

<独立行政法人 原子力安全基盤機構(JNES)>
「JNESは原子力の安全確保に取り組む専門家集団です」とサイトのトップページに大きく掲げながらも、ここのサイトで、今回の災害に関するニュースは、「東北地方太平洋沖地震の影響による2012年度新規学卒者採用先行スケジュールの変更について」だけで、3月26日以降更新がない。
国内トラブルをクリックしたら、3月28日「日本原子力発電㈱東海第二発電所における管理区域外への微量の放射性物質の放出について」のプレス発表のお知らせがあった。
JNESがシステムの構築の役割を担っているという、原子力発電所に係る職業被ばくの低減のための情報システム業務を行う「ISOE アジア技術センター」は、2001年10月を最後に更新がない。

公益財団法人 原子力安全研究協会(NSRA)
1964年に内閣総理大臣および通商産業大臣の認可を得て設立され、今年4月1日公益財団法人となった、原子力の安全性の研究を行う協会。
サイトは2011年2月28日以降、災害については、「福島原発事故に対応される皆様へ『緊急被ばく医療研修のホームページ』をご利用ください」と1件のみ。
医療研修のホームページは、文部科学省の委託事業として、同協会が運営しているという。

財団法人 原子力安全技術センター(NSRA)
1980年に内閣総理大臣および運輸大臣の許可を得て、「財団法人放射線安全技術センター」として設立、1986年に「財団法人 原子力安全技術センター」に改め、原子力防災に関する業務を開始したという。
サイトにはいっさい福島原発のことに触れていない。不思議なぐらい、何もない。
このセンターは、「特に、SPEEDIネットワークシステムの整備・運用を中心とする業務を進めてきた」とあるが、今回の福島原発事故のSPEEDIシステムには関係していないのだろうか?

2011年4月2日21時56分
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by k_nikoniko | 2011-04-02 21:56 | 原発・核
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