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パレスチナの現状

聞いた話しによると、ヨルダン国民の60%ほどがのパレスチナ難民だそうです。
ヨルダンの難民は比較的恵まれているほうで、最悪の状況で暮らしているのはガザのパレスチナ人だろうとのことでした。

昨年末(2006年)にお会いしたパレスチナ人のマジダさんは、次のようなことを言っていました。


中東は大変美しい地域です。
私はときどき、さまざまな宗教の人が同じ権利を持つ国境のない世界を夢想します。
パレスチナやイスラエルといった名前にとらわれず、どのような人でも人間としての尊厳と自由を持っている社会が誕生してほしいと心から願っています。
日本人は北海道でも東京でも似たような生活ができますが、私たちパレスチナ人は違います。
私の夢はいつも破られてしまいます。
現実に目を向けると、イラクで戦争がはじまり、レバノンが侵攻されています。
なぜ世界の人々は黙って傍観しているのか、私はその理由を知りたい。
パレスチナ問題はアラブの問題でも、イスラムの問題でもなく、国際的な人権問題だと考えています。そして、パレスチナ問題を別の目的に利用されたくはありません。
ガザをはじめ、パレスチナの3領域は封鎖されていて、刑務所や強制収容所と同じです。
こうした状況に置かれていては、パレスチナ人の力だけではどうすることもできません。
世界の人々の手を借りなければ、平和を実現できないのです。
パレスチナで起きていることを人権問題として考え、私たちに力を貸して欲しい。


以下、彼女の話をまとめました。





パレスチナは貧困と経済不安に陥っており、国連の調査によると、人口の75%が最貧困ライン以下の生活をしている。
ガザの失業率は8割以上だ。
農地はイスラエルとの境界線に面していて非常に危険なため、7年間はまともに作農できない状態である。
漁をするにはイスラエルの特別許可が必要で、その取得が難しい。領域も沿岸から数キロと限られ、海上で攻撃される可能性もあるため、海岸で投げ網漁をする程度にとどまっている。
公務員は10ヶ月給料を受け取っていない。高学歴者の待遇は特に悪く、300人もの医師が失業中で、エンジニアの多くがタクシーの運転手をしている。
ガザで職を求めるのは不可能だが、外に出ても絶望的な状態だ。
アラブ諸国のほとんどが、パレスチナ人の受け入れを拒否している。
パレスチナ人はどんな条件でも働きたいと望んでいるので、それを受け入れてしまうと、各国が定めた最低賃金に抵触する恐れもあるのだろう。
湾岸産油国だけは少し事情が違い、ドバイなどでは博士号を持つパレスチナ人が小学校の教師をしている。ただ、給料はその国の基準の何分の一と低く、ひどい場合はエジプト人の単純労働者の半分ほどだ。

アラブ諸国がパレスチナ人を受け入れない理由については、こちらが教えてほしいぐらい。とにかく、罪のない一般のパレスチナ人は差別されている。
1ヶ月のビザを発行するエジプトはいいほうで、レバノン、シリア、カタール、オマーンといった国にパレスチナ人は行くことができない。
シリアやレバノンにはパレスチナ難民が住んでいても、ガザのパレスチナ人は入国を許可されない。シリアは比較的良いほうだが、シリア政府に好意的な思想を持つ一部の人だけを受け入れる傾向にある。私はシリアに住んでいる親戚に会ったことがない。母は、シリアに住む姉妹には50年以上会っていない。
レバノンのパレスチナ難民は市民権がなく、不動産を持つことができない。70種以上の職に就けず、医師免許も意味を成さない。経済的に裕福な人でも、その状況は変わらない。
オマーンは、パレスチナ人というだけで拒否される。

パレスチナ人がどのような支援を期待しているか、それは一言では言えない。
メディアが伝えるパレスチナとは違う現実があることを知ってほしい。
メディアは、人々の生活の深部について報道していない。
メディアでは宗教問題が取りざたされているが、私たちはそう思わない。9.11以降、イスラム教はテロ組織と同一視されるようになった。全てのイスラム教徒がテロに関わっているかのように誤解されている。
アラブ人のなかにはキリスト教徒もユダヤ教徒もいて、宗教が最大の問題とはいえない。
パレスチナ社会には、キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒などさまざまな人が住んでいる。各宗教の代表者が国会に議席を持ち、小数派のキリスト教徒やユダヤ教徒も議席を確保できる仕組みもある。
イスラム教徒もクリスマスを祝い、キリスト教徒もイスラムの祝日を祝う。インターマリッジ(相互結婚)も珍しくない。パレスチナの学校では、イスラム教とキリスト教について学ぶ。
私たちが状況を変えようと努力しても、ある段階までたどりついたところで、足をすくわれ、ゼロからはじめるはめになる。
最終目的は正義や平和の実現だが、それを達成する方法はひとつではない。
道のりは長いだろうし、大きな岩を小さなノミでこつこつ削っていくようなもので、多大なエネルギーと時間が求められる。

2007年6月7日15時09分投稿


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