人気ブログランキング | 話題のタグを見る

おしゃべりな毎日

フリーライター木村嘉代子のブログです。日々感じたことを綴っています。Copyright(C)2005-2023 Kayoko Kimura   

歴史問題と国際交流

ヨーロッパでは、歴史問題のニアミス事件にたびたび遭遇します。
槍玉に挙げられがちなのドイツ人。
ロンドンの語学学校での授業中、フランス人3人、ドイツ人1人、その他オーストリア、スペインなどの欧州人数名、日本人は私1人のクラスで、戦争の話しになったことがあります。
「フランスを占領してひどい目に合わせたドイツを、私は絶対許せない」
怒りを爆発したのは若いパリジェンヌでした。
いかにもパリジェンヌというチャーミングな女の子(20前後)でしたが、その口調たるや辛辣、強烈、饒舌。
そこにいた2人のフランス人男性(いずれも大学生)は黙って聞いていました。
授業は彼女の独壇場となり、クラス全員沈黙。
先生でさえ口を挟めないような雰囲気でした。
「ベニスに死す」のビョルン・アンドレセン似の美形ドイツ人の男の子(高校生か大学生)は、何も反論しませんでした。
「どんな気持ちだろう?」と思いながらも、さすがに彼を見る勇気はなく。
立場的には、日本人も同じです。
私も、「連合軍の敵」と酔っ払いのスコットランド人に言われたことがありました。
心に浮かんだのは、「東洋人が私一人でよかった」という不謹慎な思い。
逃げ出したかったです、本当に。
険悪ムードでヒヤヒヤしましたが、後日、パリジェンヌと美形くんが楽しそうに談笑しているのを見かけました。そういう関係、うらやましいです。
私たち日本人は、本音でアジアの人々と語り合えるでしょうか。
戦後60年、フランスとドイツ、日本とアジアの関係には大きな差があるような気がします。
by k_nikoniko | 2005-12-13 13:04 | 戦争責任